(2025-04-20)
朝から部屋の掃除をする。
ファブリーズを使っていたら、途中で「出」が悪くなる。「シュッ、シュッ」と元気よく鳴っていた音は徐々にしぼんだようにかすれていき、最終的には「プスッ!」と空気だけしか出なくなってしまった。
まだ「お掃除」が始まったばかりだというのに。まったく。
これはもうタイムリーならぬ、「アンタイムリー」である。
当然、走って近所の薬局に買いに行く。
帰宅。
無事、新しいファブリーズが活躍する。
途中で「ガス欠」になったファブリーズのほうはきれいに「中」を洗い、体(容器)ごとプラスチックのゴミ箱に捨てた。その時に勢いよく投げ捨てたのは言うまでもない。(最近学んだ「モノの言い方」でこの場に相応しいのは、、、あ!これこれ。「ご愁傷様です」。)
部屋の掃除と片付けが終わり、『サラダ記念日』(俵万智著、河出文庫)を読む。
あ、全然関係ないことを思い出した。
今日は『サラダ記念日』ならぬ、「全然関係ないことを書いた記念日」みたいになりそうな記念日。
2、3日前に知り合いから「『イジチさんってどんな人なんですか?』って友達に聞かれたんだけど、何て答えればいいの?」と聞かれた。
おおお、なんだか新たな「出会い」がありそうじゃないか。
そう思い、何かいい例えがないかなと一瞬考え、先方には「車に例えるとね、そうだな、『今にもガス欠になりそうなポンコツ車みたいな人だよ』って言っておいて」と答えた。
うん。我ながら的を得た表現だと思う。
今にもガス欠しそうなポンコツ車。
悪く言えばポンコツ、よく言えば、改良の余地がある愛車。
「えー、もっとわかりやすい例えないの?」と聞かれる。
それを無視して「『免許も一応持ってるみたいだけど、イジチさんってペーパードライバーなんてもんじゃないよ。「ペーペー」ドライバーだよ』って付け加えてもいいよ」と言ったら、かなりこの「パンチ」が効いたらしく、先方はお腹が痛いと言っておられたが、「なるほどね、わかった!そう言っとく!」と言われた。
おいおい。「でもさ、たまにスポーツカーみたいになるじゃん」ぐらいは言ってくれよ。
それぐらいのツッコミがほしかった、みたいなことを書こうとと思ったのだが、今は『サラダ記念日』に話を戻そう。
もう書くのが面倒くさくなってきたので、メモのように書いちゃおう。(本書に書かれている短歌は〈〜〉で引用している。)
〈「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ〉(20頁)
ふむふむ。今年の冬に暖をとりたくなったら、近くにいる人に「寒いですね」と言ってみよう。
続いて、女性の恋愛観と思しきものたちの引用。
〈沈黙ののちの言葉を選びおる君のためらいを楽しんでおり〉(13頁)
〈君を待つ土曜日なりき待つという時間を食べて女は生きる〉(16頁)
〈ハンバーガーショップの席を立ち上がるように男を捨ててしまおう〉(25頁)
〈男というボトルをキープすることの期限が切れて今日は快晴〉(25頁)
〈君を待つことなくなりて快晴の土曜も雨の火曜も同じ〉(26頁)
〈泣き顔を鏡に映し確かめる いつもきれいでいろと言われて〉(28頁)
うん。これは、イジチがいくら頭を捻っても「何が何だかさっぱり」な6×31型の行列である。
今度、知り合いの「シティガール」と呼んでも差し支えなそうな乙女に「女性の恋愛模様というのはこんな感じなんですか」と聞いてみることにしよう。やはり、「現場」の人に話を聞くのが一番である。
続いて、イジチがびっくり仰天した歌。
〈「嫁さんになれよ」だなんてカンチューハイニ本で行ってしまっていいの〉(34頁)
世の女性の皆さま。本当に「缶チューハイ2本」でいいのでしょうか?
これに関しては「とても」を100回繰り返したいぐらい興味がある。
(一部、文章をカットして次回に回した。)
本書は、著者が五七五七七という「魔法の杖」を使いながら定型リズムで言葉たちを生き生きと泳がしているものである。初版が出た1987年当時は大ベストセラーとなり、読者は若い女性が多かったらしい。それだけ、歌集が流行っていたということなのかな。
イジチの仮説としては、それまでの恋愛小説や1ページにぎっしりと文字が詰め込まれた本と比べて「文字数が短くて、読みやすかった」というのが大きな要因だったのではないかと思う。たぶん、「読者離れ」という言葉はこのあたりの時代から始まったんじゃないかな。
昔、「可処分所得の奪い合い」という言葉がよく使われた時代があった。
2020年あたりからは「可処分時間の奪い合い」という言葉も聞くようになった。メルマガを毎日書いている人に話を聞いたことがあるが、その時は「今は長い文章よりも、短い文章のほうがよく読まれますね」とのことだった。今は「可処分文字数の奪い合い」が合わさった「三本柱」の時代である。
もしかしたら、1987年当時も「可処分文字数の奪い合い」がトレンドだったのかもしれない。
当時の「サラダ記念日ブーム」の様子をご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひイジチに教えてください。
あ、1つ引用するのを忘れていた歌があった。
〈我という三百六十五面体ぶんぶん分裂して飛んでゆけ〉(58頁)
(2025-04-20)